「グリストラップの清掃、なんとなくやっているけど正しいやり方かわからない」「スタッフ教育のためにマニュアルを作りたい」
グリストラップは法的な清掃義務がある設備ですが、正しい手順・頻度・記録方法を知らずに「なんとなく清掃」しているケースが非常に多いのが実態です。
この記事では、スタッフ教育に使えるレベルで、日常清掃・定期清掃・業者委託の手順を体系的にまとめます。
目次
グリストラップ清掃の全体像:3つのレベルで管理する
| レベル | 内容 | 頻度 | 担当 |
|---|---|---|---|
| レベル1 | バスケット清掃(ゴミ受けの清掃) | 毎日(閉店作業時) | スタッフ |
| レベル2 | 槽内の油脂・汚泥回収 | 週1〜月2回 | スタッフまたは業者 |
| レベル3 | バキューム清掃・高圧洗浄 | 年1〜2回 | 専門業者 |
レベル1:毎日のバスケット清掃マニュアル
毎日の閉店作業に組み込む基本清掃です。所要時間は5〜10分程度です。
①グリストラップの蓋を開ける
臭気が一気に出るため、顔を近づけすぎないようにしてください。
②バスケットを取り出す
第1槽にあるバスケットを取り出し、ビニール袋の中で振るようにして汚物を落とします。
③バスケットを洗う
ブラシと中性洗剤でバスケットの目詰まりを洗い落とします。目が詰まったままだと排水が槽に流れず、詰まりの原因になります。
④バスケットを元に戻す・蓋を閉める
蓋がずれていると臭気漏れの原因になります。正確にはめ直してください。
レベル2:定期的な槽内清掃マニュアル
週1〜月2回程度、槽内に蓄積した油脂と汚泥を除去します。
①浮遊油脂を回収する
スコップまたはひしゃくで、槽の水面に浮いている油脂をすくい取ります。実際に作業してみると、放置した脂が思った以上に厚く固まっていることが多いです。
②底部の汚泥を回収する
目視で「底が見える」程度まで除去するのが目安です。
③廃棄物を密閉容器に保管する
回収した油脂・汚泥はポリタンクや密閉容器に入れて、産業廃棄物として許可業者に引き渡します。絶対に一般ごみとして捨てないでください。
レベル3:業者によるバキューム清掃の依頼手順
業者に依頼する前に以下を確認してください。
- 産業廃棄物収集運搬業の許可を持っているか
- マニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行してもらえるか
- 清掃完了報告書(作業内容・日時・担当者入り)を発行してもらえるか
- バキューム清掃+高圧洗浄(配管清掃)がセットになっているか
清掃記録の管理方法
| 記録項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 清掃実施日(年月日) |
| 作業内容 | バスケット清掃 / 槽内清掃 / バキューム清掃 の別 |
| 担当者 | スタッフ氏名 または 業者名 |
| 異常の有無 | 「異常なし」または「○○を確認・対応:△△」 |
「やったという記録が残っている」ことが重要です。
よくある質問
Q. バスケット清掃は毎日しなくてもいいですか?
業態にもよりますが、毎日が基本です。閉店作業のルーティンに組み込んでしまうのが最も確実です。
Q. グリストラップ清掃のマニュアルを保健所に提出する必要はありますか?
清掃マニュアル自体の提出義務はありませんが、HACCP管理計画の一部として衛生管理手順書の整備は求められます。
まとめ:3レベルの清掃サイクルを確立することが最重要
グリストラップ清掃は「毎日のバスケット清掃」「週〜月単位の槽内清掃」「年1〜2回の業者バキューム清掃」という3レベルのサイクルで管理することが基本です。このマニュアルをスタッフ間で共有し、記録を継続することが、グリストラップ管理の最善策です。