グリストラップ

飲食店のグリストラップ清掃|誰がやるべきか・頻度・費用・法的義務を全部解説

「グリストラップの清掃、スタッフにやらせているけどちゃんとできているか不安」「どのくらいの頻度で業者に頼めばいいの?」

飲食店を経営していると、グリストラップの清掃は「なんとなくやっている」状態になりがちです。でも放置すると下水臭・詰まり・行政指導……と問題は連鎖します。

この記事では、飲食店がグリストラップ清掃について知っておくべきことを、誰がやるか・頻度・費用・法的義務まで一通り解説します。

飲食店にグリストラップが必要な理由

グリストラップ(グリース阻集器)は、厨房から出る排水に含まれる油脂・食材カスを下水道に直接流さないために設置する装置です。

飲食店では調理・洗い物のたびに大量の油脂が排水に混入します。これを処理せずに流すと、下水管内で油脂が固化して詰まりを起こし、最終的には公共の下水道に悪影響を与えます。下水道法ではこれを防ぐために「除害施設(グリストラップ)の設置と適切な維持管理」を義務づけています。

つまりグリストラップは「任意で設置する便利な装置」ではなく、法令上の設置義務がある設備です。

飲食店のグリストラップ清掃——誰がやるか

清掃の担当は「作業の種類」によって分けて考えるのが合理的です。

作業 担当 頻度
バスケット清掃 スタッフ(閉店作業に組み込む) 毎日
槽内の油脂・汚泥回収 スタッフまたは業者 週1〜月2回
トラップ管・配管のバキューム清掃 専門業者(産廃許可必須) 年1〜2回
廃棄物(廃油・汚泥)の処理 産業廃棄物収集運搬業者 清掃のたびに委託

スタッフが行える作業(バスケット清掃・槽内の油脂回収)と、業者に委託すべき作業(バキューム清掃・産廃処理)を明確に分けておくことで、清掃漏れが防げます。

飲食店の業態別・推奨清掃頻度

清掃頻度は業態によって変える必要があります。油脂の発生量が多い店舗ほど頻度を上げなければ詰まりと悪臭が起きやすくなります。

頻度を高くすべき業態(槽内清掃:週1〜2回)
ラーメン・中華・から揚げ・天ぷら・焼肉・とんかつ・フライ系ファストフード。スープや揚げ油が大量に排水に混じるため、1週間放置すると油脂が固化し始めます。

標準的な頻度の業態(槽内清掃:月2回)
居酒屋・定食屋・ファミリーレストラン・焼き鳥・串揚げ。

比較的少ない業態(槽内清掃:月1回)
カフェ(フード提供あり)・ベーカリー・パスタ専門店・スイーツ系。ただし最低月1回は維持してください。

飲食店が清掃を怠った場合の法的リスク

グリストラップの維持管理を怠ると、以下の法令上のリスクが発生します。

下水道法違反(第12条)
排水基準(油脂類30mg/L以下)を超過した状態を放置すると、改善命令・使用停止命令の対象になります。繰り返し違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金(第46条)。

食品衛生法違反
HACCP義務化(2021年〜)により、排水周りの衛生管理も点検対象です。清掃不足が原因でハエや害虫が発生した場合、営業停止処分につながる可能性があります。

産業廃棄物処理法違反
グリストラップの廃棄物を無許可業者に処理させたり、自治体のごみとして捨てた場合は廃棄物処理法違反です。5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(法人は3億円以下)。

飲食店のグリストラップ清掃にかかる費用

業者に委託する場合の費用目安は以下の通りです。

作業内容 費用目安
バキューム清掃(小型・1〜2槽) ¥15,000〜¥30,000
バキューム清掃(中型・3槽) ¥25,000〜¥45,000
配管高圧洗浄込み ¥35,000〜¥70,000
定期契約(年4〜6回) 1回あたり¥10,000〜¥20,000(スポットより割安)

費用を抑えるコツは複数社への相見積もり定期契約です。スポット依頼は1回あたりの単価が高くなるため、年2回以上依頼するなら定期契約の方がトータルで安くなるケースがほとんどです。

「今すぐ業者を呼ぶべき」飲食店のチェックリスト

以下に3つ以上当てはまる場合は、自力清掃の限界を超えています。早急に業者への依頼を検討してください。

□ バスケットを毎日清掃しても翌朝に臭いが戻っている
□ 排水の流れが以前より遅くなった
□ 槽内の油脂が固化してスコップで取れない
□ 厨房の排水口周辺にチョウバエが発生している
□ 直近1年間、業者によるバキューム清掃を受けていない
□ 産業廃棄物の処理ルートが確立されていない

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よくある質問

Q. グリストラップ清掃をアルバイトスタッフに任せても問題ありませんか?

バスケット清掃や槽内の油脂回収であれば問題ありません。ただし、廃油・汚泥の廃棄方法を誤ると産廃法違反になります。「回収した廃棄物をどこに捨てるか」のルールをスタッフ全員に徹底してください。

Q. 清掃の記録はどんな形式で残せばいいですか?

決まった書式はありません。日付・担当者・清掃箇所・異常の有無がわかればシンプルなメモでも有効です。業者委託の際はマニフェストのコピーを5年間保管してください。

Q. 居抜き物件でグリストラップの状態が不明です。どうすればいいですか?

まず業者に現状調査を依頼してください。前テナントが清掃を怠っていた場合、油脂の固着や配管の部分閉塞が起きていることがあります。開業前に1回プロのバキューム清掃を受けておくと、その後の管理基準が把握できて安心です。